当山では、葬儀に際して故人の歴史をひもとき、その来し方を詳らかにし、その人生の重み、意味を出来る限りあらわし、「終の道・送る詩」として葬儀の中に組み入れ、はなむけの辞としております。 思えば、生まれてよりこの方、人の人生は苦労の連続ではなかったかと思われます。 その労苦の末に少しの楽しみがあり、それが人生に華を添え、今生を素晴らしいものと変化させているのではないでしょうか。 その最後にあたり。故人の生涯に光を当て餞の詩となし、参列の皆様に過ぎ去りし思い出を共有していただき、かつ故人の来し方に価値を見出し、それを讃えるのが我々僧侶のつとめではないかと思って居ります。 そのいくつかをここに顕していきたいと思っております。
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